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​Daigokumon

第一次大極殿院

大極門

組立⑥_素屋根移動・竣工写真

素屋根移動の様子と、竣工写真をご紹介していきます。

​素屋根は2021年8月から9月、ひと月ほどかけてスライドされました。

素屋根を少しだけ持ち上げて(ジャッキアップ)、間に滑りやすい素材を差し込み、重機を6台使って、少しずつ、東側に押していきます。

ゆっくりとした動きで、動画を撮っても余り見栄えはしないのですが、前後の比較写真を見ると、変化が分かります。

まず、下の写真は素屋根移動前に西北から撮影した写真です。

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下は南から撮影した素屋根と南門の位置関係になります。組立中はこの前に、見学デッキが設置されていましたが、一足先に東側に移動されています。

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下の写真は、大極殿の裏から、南門と朱雀門を見通して撮影した写真です。緑の芝と大極殿の建物の色合いが美しい一枚です。

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下の写真は、西から撮影したものになります。南側のスペースの方が広く間が設けてあります。手前の芝生は、10年以上後になりますが、西楼が建てられる予定の場所になります。平城宮跡はどんどん変わっているのです。

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素屋根移動前の一番の映えカットが下の写真です。

​青空と芝生が大変美しい!とお気に入りの一枚です。

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素屋根移動中の写真が下になります。

半分だけ顔をのぞかせた大極門です。

​なんとか晴れてくれてよかったです。

(この撮影のすぐ後に曇ってしまいました。)

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素屋根移動後も、仕上げ作業は続きます。下の写真は、南側に白幕を張り、基壇上面の仕上げをしている最中の写真です。直射日光を当てたくないために、わざわざ白幕を張っているのだとか。日光が当たると、乾き具合に影響が出て、均一な仕上げにならないのです。

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素屋根移動後、東楼の垂れ幕なしの状態が下の写真になります。

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大極殿の裏から見通すと、素屋根が隠れて、なかなか良く見えます。天気がここまでもたず、ちょっとガスが出てしまっているのが残念ですが、こんな高さからの撮影ができるのも奈良文化財研究所だからでしょうか。

この写真の撮影には、高所作業車を使っているのですが、高所作業車を動かせるカメラマンがいないと撮影できません。

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​完成までの残りの作業も少なくなってきました。ここで扁額を取り付けます。扁額には「大極門」という文字を彫ります。歴史資料から、門の名前(門号)は分からないのですが、第一次大極殿院の正門であるために「大極門」と決めました。文字自体は長屋王願経(和銅経)から抜き出した形を彫刻したものになっています。

・・・復原工事の事業名称は「南門」だったのですが、ここにきて、突然の名称変更です!

​扁額の取付風景が下の写真になります。

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まず、クレーンで釣り上げて、足場に運び、上で一度、組み立ててから取付けていきます。

この扁額は額の下側に足がついていますが、これは飛鳥にある山田寺跡から出土した扁額の欠片と同じ形にしています。

また、文字は東大寺や唐招提寺に現在も残る奈良時代の扁額の文字の彫り方を参考にしています。

​そうそう、文字の形の元は、通称「和銅経」と呼ばれる長屋王願経の中から、「大」「極」「門」を抜き出して、当時の一般的な文字に近いものにするという拘りもあるのです。

​取り付け後は一度幕を取り付け、竣工式でお披露目します。

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幕をとる瞬間と、取った後の写真です。

竣工式と呼んでいるのは、完成披露式のことです。

地元の人中心の来賓ですが、結構、大々的に行いました。南都七大寺の僧侶の方々がいらしているのは、さすが奈良です…!

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​基礎工事から5年間をかけて完成した、平城宮第一次大極殿院大極門です。

組立工程の紹介もここまでになります。

如何でしたか?

少しでも、組立について、伝えることができましたら幸いです。

なお、このサイトを作成した担当者は竣工式と同時に、退職しました。

トップページのアドレス(daigokudenin@gmail.com)にご連絡くださいましたら、適宜訂正が入るかと思います。

何かしらお気づきの際は、ご連絡くださいましたらと存じます。

どうぞよろしくお願いいたします。

​2022年3月末日

平城宮第一次大極殿院大極門 情報公開担当者(難波美緖) 作成

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