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​Daigokumon

第一次大極殿院

大極門

​復原研究と実施設計について

奈良文化財研究所では、長年にわたり、第一次大極殿院南門の復元研究がすすめられてきました。研究も徐々に進展しており、これまで四案が提示されましたが、現在は2013年の案で復原工事を進めています。また、東楼西楼や回廊の細部の復原については、2021年も研究進展中です。

更に復原研究と実施設計は異なるものです。研究を元に、様々な法律の基準を満たして、倒れない建物にするための設計案が実施設計です。このページでは、それらを簡単に紹介します。

まず、研究の変遷は、1981年には、単層切妻造案が、続いて1993年には重層入母屋造案が、2002年には単層切妻造案、2013年には重層入母屋造案と変遷しています。

下の画像を比べると、屋根が一階になったり、二階になったりしていますし、形も変化しています。

これまでの復原研究の変遷.png

これらの研究は全て発掘成果を元にしたものです。屋根の大きさや史料の表記も参考にされ、二重の大極門が適当と考えられるにいたりました。

大極門では基壇は発見されていないのですが、基壇に取り付けられた階段が発見されました。また、軒から滴った雨水が地面に跡をつけた雨落溝が発見されています。階段幅から柱の位置が推定できるため、そこから基壇の大きさ、雨落溝から軒の大きさを推定し、そこから五間×五間の建物が建てられていたことが推定復原されています。

​朱雀門より高さは低いですが、格式は高い門として復元されています。例えば、軒の先に木口金物と呼ばれる金属製の金物が施されていますし、二重の連子窓や扉の配置も、朱雀門とは異なります。

2022年度末を目標にして、復元研究の考え方をまとめた報告書を奈良文化財研究所が刊行する予定です。

報告書の内容はかなり詳細になります。

復元研究の概要をまとめたもの(難波執筆原稿)は下のボタンからジャンプできます。(いつかこの内容を写真集や図録のような本にしたいという夢もあります。『大極門のすべて』なんて勝手に命名しており、原稿はほぼ出来上がっているので、誰か声をかけてください!)

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